証券アナリスト

 正しくは、日本証券アナリスト協会検定会員(CMA®)のことです。日本証券アナリスト協会が認定する資格です。

 証券アナリストとは、証券投資の分野において、各種情報の分析や投資価値の評価、また投資助言や投資管理など、一連の投資の意思決定過程に参画する金融・資本市場のプロです。

 その仕事は多岐にわたり、証券会社や資産運用会社で企業や産業を調査・分析するリサーチ・アナリスト、資産運用会社や銀行・保険会社などの機関投資家で有価証券投資に携わるファンド・マネジャー、ポートフォリオ・マネジャーのほか、エコノミスト(経済分析)、ストラテジスト(投資戦略)、クオンツ・アナリスト(計量分析)、クレジット・アナリスト(信用分析)、ベンチャー・キャピタリスト(企業育成)、インベストメント・バンカー(企業金融)、事業会社の財務担当者・IR担当者、資産運用コンサルタント、公認会計士、など多くの職種で活躍しています。

 

 

 学べる知識


●企業の財務諸表等を分析して収益性や成長性を評価するスキル
●経済分析や証券分析(個別銘柄分析)のスキル
●ポートフォリオ管理(資産配分やポートフォリオのリスク管理技法等)の スキル

 

 

 

 資格の概要


●日本証券アナリスト協会の実施する 1次と2次の講座の受講と試験合格、および3年の実務経験 があれば協会認定のアナリストとして登録されます。

 ※「3年の実務経験」はシステムエンジニア の場合、金融機関等における金融関連商品のシステム開発保守の経験があれば大丈夫です。

 

●登録には入会 金 10,000 円、年会費 18,000 円が必要です。(個人会員)



 

 

試験の概要(1次)


●以下の3科目を一括受講し、試験は科目別に受験します。(科目別合格)
「証券分析とポートフォリオ・ マネジメント」、

「財務分析」「経済」

 

●受講開始年度の 翌年度以降3年の間(試験は年2回の計6回)に3科目合格すれば2次講座へ進むことができます。(3科目合格後3年以内に進む必要あり)未合格科目が残った場合のために再受講制度あり。

 

●出題形式は、正解1つの客観問題(計算問題、穴埋め問題を含む選択肢問題 )のマークシート方式。

 

●試験時間

証券分析とポートフォリオ・ マネジメント 180分、

財務分析 90 分、経済 90 分

 

 

試験の概要(2次)


●以下の4科目を一括受講し、試験も一括受験します。
「証券分析とポートフォリオ・マネジメント 」
「コーポレートファイナンスと企業分析」
「市場と経済の分析」 「職業倫理・行為基準」

●受講年度の翌年度以降3年間に実施される試験(年1回の計3 回)を受けることができます。合格しなかった場合のために再受講制度あり。

●出題形式は、計算問題等も出題されるが、大部分が記述式の応用問題。正解は 1 つとは限らず、採点に際して解答に至る論旨展開が重視されます 。

●試験時間
午前3科目総合150分+職業倫理・行為基準60分(計210分)
午後3科目総合210分



 

 

 費用と準備期間


●費用(税込)

1次

・講座受講料(一般受講者)56,500 円
・受験費用

 証券分析とポートフォリオ・マネジメント

 6,300 円、財務分析・経済 各3,200 円

 (計12,700円)

2次

・講座受講料(一般受講者)53,500 円
・受験費用 8,400円

 

●取得に必要な最短期間

1次

・受講6月~1月

・試験 年2回 春(4 月)と秋(9 月か 10 月)

・合否発表6・11月

 2次

・受講8月~3月受講

・試験6月

・合否発表8月

 

 

 難易度と評価


●合格率と受検者数(2019年)

1次

 春 53.0%(8,269人)、秋 52.6%(5,648 人)

2次

 45.0%(2,596 人)

 

実務機会がほぼ無いSEにとって難易度はもっと高いと思います。