証券外務員(正式名は「外務員」)は、証券会社や銀行等にて、証券取引やデリバティブ取引の勧誘等の行為を行う人のことです。外務員は日本証券業協会が行う外務員試験に合格し同協会の登録を受ける必要があることが金融商品取引法で定められています。試験は一般の人にも開放されています。
外務員試験の勉強では、株や債券、投信といった金融商品の知識は勿論のこと、証券取引に関する法律や業界の自主規制ルール、証券市場の仕組み等の幅広い内容を体系的に学ぶことができます。仕事で必要な人だけでなく、個人で売買する人にとっても有意義な内容です。
一種と二種があり、二種では、株・債券・投資信託の営業に必要な知識が求められます。一種はこれに信用取引やデリバティブ取引が加わります。
学べる知識
●株式や債券などの証券とその取引に関する知識
●金融商品を扱うために必要な経済・金融全般の基礎知識や財務諸表に関する知識
資格の概要
●資格・試験は一種と二種に分かれています(一種が上位)。
●受験条件は特にありません。いきなり一種を受けることも可能。
●一種外務員は二種外務員では扱えない信用取引及びデリバティブ取引を扱うことができます。
●証券3級(銀行業務検定試験)と範囲は近い。(証券3級の受検者は年1000人程度)
●出題形式は、〇✕方式及び五肢選択方式(語句選択方式、計算問題)。回答には会場のパソコンを使い入力します。
●試験時間は、一種が160分(100問)、二種が120分(70問)。
●一般の人は、プロメトリック(株)のサイトで試験を申込みます。全国の特定のパソコンスクール等が会場。
費用と準備期間
●費用
受験費用は一種・二種ともに8,866円(税込み)。※協会員の役職員は異なる。
※受講必須の講座等はなし。
●取得に必要な最短期間
一種・二種とも受験条件は特になく誰でも受験可。
試験日は特に限定されておらず通年(平日のみ)受験可能。(ただし申込み日の翌日より5日目以降、1カ月以内)
●合格率(2018年)
一種 46.7%(受検者数53,760人)
二種 52.4%(受検者数15,586人)
(日本証券業協会FACTBOOK2019より)
●合格ラインは7割以上の正答
証券会社等の人は業務に必須のためおそらくもっと高い合格率だと思います。証券会社以外の人が気軽に受ける分、下がっているのではないでしょうか。つまり十分準備すれば高い確率で合格できる試験だと思います。